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センター試験

14日・15日と、大学入試センター試験ですね。
国語は木村敏「境界としての自己」(論説)、井伏鱒二「たま虫を見る」(小説)
「真葛がはら」(古文)、孫宗鑑『西〓[「余」の下に「田」]瑣録』(漢文)という構成だったようです。

古文は毎年、受験生ごとに有利・不利にならないように
マニアックな文章が出題される傾向があるのですが、只野真葛とは…。

国学系の人ではあるので語彙的にもそう大きな問題はないのですが、
学校の授業がどうしても中古に偏っているので、いきなり文化・文政時代の文章を出されると、
対応するのが難しかった受験生もいたかもしれません。
ただ、文章が短くなって問題数も減ったようなので、平均点は高くなったでしょうか。

今日の問題を見てというわけではないのですが、学校の授業でもう少し江戸期から昭和期の文章を
扱えるようにしていきたいというのが、このところつくづく考えていることです。

現代の国語教育は、現代文はどうしてもここ十五年ほどの(中途半端に古い)評論が多くなるし、
古文はどうしても平安期の文章が多くなってしまいます。

けれども、たとえば中古を中心に扱うことには、
日本を代表する文化=平安期の国風文化という古典的でステレオタイプな見方が反映されていて、
これはかなり限界にきているように思えてなりません。

また、現代文で新しい論説に触れることも大事なのですが、大学に進学すれば、
文学研究や歴史研究の方向に進む人に限らず、少なくとも人文科学・社会科学関係であれば、
もっと古い時期に書かれた一次資料の言説を読みこなしていく能力が不可欠になってきています。

その意味で、今回のセンター試験国語の問題構成は、なかなか面白かったのではないかと思います。

ともあれ、受験生のみなさん。
これからが本番の時期なので、これまでやってきたことを信じつつ、体に気をつけて乗り切って下さい!
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ちょっとお伺い

先日来気になっております。孫宗鑑の「せいよさろく」という漢文文献ですが、センターテストの問題冊子にもそう印刷されているのですが、「余」という字の下に「田」と説明してあります。ひょっとしてこれは「佘」という字の下に「田」と書く「しゃ」の字の間違いではないでしょうか。誰も相手にしてくれないので、ちょっと書き込みます。文献名は「せいしゃさろく」が正しいのではないかと。

Re: ちょっとお伺い

> 先日来気になっております。孫宗鑑の「せいよさろく」という漢文文献ですが、センターテストの問題冊子にもそう印刷されているのですが、「余」という字の下に「田」と説明してあります。ひょっとしてこれは「佘」という字の下に「田」と書く「しゃ」の字の間違いではないでしょうか。誰も相手にしてくれないので、ちょっと書き込みます。文献名は「せいしゃさろく」が正しいのではないかと。

KHG 様

コメントを頂きまして、誠にありがとうございました。

お訊ねのセンター試験で出題された漢文の問題の件ですが、
「余」の中が「示」になっているものは、「余+田」の異体字で(本字ではありません)、
どちらかというと「余+田」のほうが一般的かと存じます。

また、よみはご指摘の通り、「シャ」「ヨ」のいずれもあるようです。
『大漢和辞典』や『集韻』によれば、
「ヨ」と読んだ場合は新しく田を拓くという意味、
「シャ」と読んだ場合は焼いた田という意味とされております。
不勉強なもので、『西〓瑣録』を手にとっていないものですから、
これにしたがった場合でもどちらがいいか判別しかねます。

用例を見ている限りでは「ヨ」の可能性のほうが高いかと存じますが、
東京大学の駒場図書館と同大学文学部の中国思想文化学研究室に、
こちらの本の所蔵があるようです。
駒場の図書館でしたら、一般入館による利用でもすぐに見られますので、
こちらで序文等の内容を確認すれば、読み方のほうも確定できるかと存じます。

以上、まだ十分なお答えにはなっておりませんが、
取り急ぎ、失礼いたします。

追記

今回は書名についてなので、公の場に記述する場合は、それをどう認定するかが問題となるかと存じます。このとき通常は、辞書等に記述される通行のものを用います。あるいはこの書名について、「余」のなかを「示」とし、「シャ」と読んでいる辞書類をお持ちなのでしょうか?
もしこの本について辞書の記載がみつからない場合は、漢字をどう考えるかという問題以上に書誌的な問題となり、原本から書名をどう判断したかということが重要になるでしょう。
その際、古典籍、漢籍は異体字表記が見返しや内題、柱題などに出てくることが多いですし、諸本によって書名の記述が異なることも多いのですが、認定書名を決める場合、まずはもっとも主要な本の見返しなどに書かれているものを、一般的な漢字表記に改めるのが通常です。したがいまして、今回のセンター試験の書名表記は問題ないかと存じます。
また、出題に際しては当然原本をみているはずです。その上で試験の作成者は、書名のよみが「せいよさろく」だと判断されているのではないでしょうか。
したがいまして、もし漢字だけをとりあげて「余+田」ではなく「余」のなかが「示」だとお考えだったり、あるいは、そのよみが「ヨ」ではなく「シャ」の間違いだお考えだったりされているようでしたら、それは少々難しいかと存じます。
以上、補足までにて失礼いたします。
プロフィール

大橋崇行

Author:大橋崇行
文学、ライトノベルなどなどについて、徒然にかいています。
プロフィールの詳細やコンタクトにつきましては、個人HP(→「泉月亭」)をご覧下さい。

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